クローバーの起こしたキセキ
ふむふむ。
次はっと。
次を読もうとした瞬間先生に呼ばれた。
「桜井さん、これを英語に直してください」
げ、分かんない。
どうしよ、英語一番嫌いな教科なんだよね。
困っていると童君がノートをトントンと叩いて答えを書いたのを見せてくれた。
「We always have it on a Friday so how about the 15th or the 22nd?です」
「よろしい、座ってください」
よかった。
童君に口パクでありがとうと言ってからまた紙に目を落とす。
【前の学校で心友はタツヤって言ってたよね(漢字わかんないからカタカナで)。
タツヤ君ってどんな人だったの?あとフルネーム漢字で教えてくれない?
えーっとね、最初は怖いなって思ったけど帰るとき子犬の野良犬を見てから周りをキョロキョロ見回してどっかに走って行ったんだ。
そんでどこに行くのかなー、戻ってくるかなーって思って電柱の陰で待ってたんだけどすごい早く戻って来たけど息はすごい乱れてるし。
何するんだろうって思って見てたらコンビニの袋から牛乳出して飲ませてあげてた。
本当は優しいんだって分かった時ね?
次の日話しかけたらすごい嫌そうな顔されてさ、毎日毎日話しかけても無視された。
俺って金髪じゃん?だから俺のこと睨みやがったなってヤンキーのボスがケンカ吹っかけてきて俺そこそこ強いけど人数が多かったから太刀打ちできなくてボコボコにされてた。】