クローバーの起こしたキセキ
「え、えぇ。
そうね。
何も言わずに休んだんだものね、学校。
辰也は・・・風邪なの。
一週間位休みますってこと、先生に伝えといてもらえるかしら」
お母さん・・・。
風邪って言う前、目が泳いだけど・・・。
「はい、誰にでも秘密はありますからね。
風邪って先生に伝えておきます」
「・・・・・ごめんなさいっ」
俯きながら、全てを抱え込みながら言う。
何を隠してるかは、わかんないし、知りたいとも思わない。でもどうせならさ・・・。
「お母さん。
そんなに抱え込まずに相談してください。
だって同じ人間じゃないですか。って偉そうなこと言ってる割には、今日知り合ったばっかですけどね」
自分でも言ってることが恥ずかしくなってきて、ちょっぴり照れる。
「そうね・・・。
辰也の事、きちんと話す時が来るまで、待っててくれるかしら」
「もちろんです。
私は、いつまでだって待ちますよ」
海原君の、希望に満ち溢れた姿を見れるなら、いつまでだって。