クローバーの起こしたキセキ






するとクローバーの君は、一度だけ振り返って面白そうに笑い、青いカケラへと変わった。





「あ・・・・・。
消えちゃった・・・」





呟くと、急に周りが白い光に包まれた。LEDの光みたいに冷たくなく、豆電球の光みたいに熱すぎない。
人工的なものではなく、例えるならば、そう。





まるで、お母さんに包まれたような、日だまりのような暖かさ。




私はその光に抗うこと無く身を任せ、目を閉じた。
瞼の裏には重なる、全く違う二人の笑顔。





まさか、そんなワケあるわけないよ・・・。
だってぜんぜん似てないもん・・・。
私の見間違いだよ・・・。




「あ、おはよ麻美。
もう放課後だよ~、ねぼすけちゃんだねぇ麻美は」





目を開けるとなぜか碧海がいた。
そのことよりも碧海が言った後半の一言。




・・・はい?放課後?やばっ・・・。
六時間ずっと寝てたの、私。




「あはは~、ほんとほんと・・・って。あーーーーーーーー!!!!!!!!!!」





いきなり、すごい限界以上の声で叫んだ私のせいかは分からないが、碧海は座っていた椅子から頭から落ちた。
とりあえず碧海を助けてから、もう一度叫ぶ。





「碧海ー!!!どーしよー!!!私帰るね!!!!!」





こう言って保健室から出ようとしたが、碧海に阻止された。









< 43 / 199 >

この作品をシェア

pagetop