アンタだけは絶対ムリ!!
私は、走って。走って。走って。
家の近くだったのに、いつの間にか知らない公園に来ていた。
いっぱい走って来たのに、何でか涙はとまらない。
それどころか、溢れてくるばかりだ。
そして、こんな時まで一ノ瀬翔を想っている。
「おかしいッ…おかしいよ…。
何で、なん…で……」
私の心、全て持っていったのに。
「責任ぐらいとりなさいよ…バーカ。」
呟いたところで何が起こる訳でもないのに…。
“私の願いは、叶わない”
それを証明するかのように私の小さな呟きは、儚く…消えていった。