月夜の晩に~紅に染まる色~
くそ……
学校まで紅夜がついてきてしまった……
もう、ここまで来たらどうでも良いか。
「「キャー!!琥珀様ぁ」」
女共が猫なで声で俺に叫んだ。
気持ち悪い。表ではいい子やって、裏では敵を集団で攻撃する。
俺は、そんな女が嫌いだ。
ほら、今だって。
「…何よあの女。琥珀様の隣にいるなんて何様のつもり?」
小声で紅夜に向かってそんなことを言っている。
言いたいことがあるなら、正面から言えばいいのに。