月夜の晩に~紅に染まる色~



あ…刃物持ってるよ。



これ大丈夫なわけ?俺。




男は刃物を俺に振りかざした。



「いたっ…………くない?」




あれ、確かに殺られたはずなんだけど。


まさか…俺はもうとっくに死んでたとか!?



いや、あり得ないあり得ない。



ん?それとも一瞬で死んだから痛くないわけ?




これも違うわー



だって俺の死体ねぇもん。




あーもーわけわかんね。



もう死んでるなら、いっか。




そう思ったやいなや、男は俺の腹に刃物を突き刺した。




ゔっ




なんで今度は痛いんだろ。



視界が真っ赤になった。



俺、やっぱよくわかんねぇよ。



しんでんの?生きてんの?



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