センセイの白衣
次の日は、8時間目が楽しみじゃなかった。

どうせ、先生は休みだから、今日も自習なんだ。



そして、教室に入ると。

マスクをしたレアな川上先生が立っていた。



「先生、大丈夫なんですか?」


「横内、今日は俺に近づくな。風邪がうつる。」



そんなことを言う先生は、全然大丈夫じゃなさそうだ。



「今日はちょっと、早めに授業終わります。」



そう言って、授業を始めた先生。

そんなに無理することないのに……。


先生はのどが痛いらしく、いつもの半分くらいの大きさの声で授業をしていた。

これが、弱々しい声か。


こんな先生も、たまには悪くない。

だけど、やっぱり元気な先生がいい。

近付きたいし。


そう思いながら、先生をみつめていた。
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