Wonderful DaysⅡ


ずっと、見られていると思うと


───や、やりづらい……


引き攣る頬が、ピクピクしてきた。


私が、意識し過ぎているんだろうか……?

確かに、今までも何度か甘い空気を醸し出してはいたけれど。

今日の魁さんは、それにも増して甘過ぎる……と言うか、それを通り越してなんだか違う空気が流れている気がする。

こんなにフェロモン垂れ流しの魁さんに、どう接すればいいの!?


「───…なぁ……?」


「…はっ、はいっ!」


不意に呼ばれて、おずおずと視線を合わせれば、真っ直ぐに私を見上げてくる魁さん。


「お前も、熱があるんじゃないのか?」


「……え?」


「ランプのせいなのかわからねぇけど、お前の顔も耳も真っ赤に見える……」


そう言って、頬に触れてくる魁さんの手に反応してピクリと肩が揺れてしまう。


「ね、熱はもうないです!」


「そうか? 頬は熱いぞ?」


あぁ……このクラクラする色気も、腰砕けの甘い声も、熱が高いせいだ……と思いたい。


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