Wonderful DaysⅡ
「そ、そんな事は、ない……です」
とは、言ったものの……
確かに、魁さんの言うとおり私の頬は熱い。
「俺の手よりも熱いのに?」
頬に触れられている魁さんの手の方が冷たく感じるくらいだから相当かもしれない。
「それは、魁さんがっ……」
「俺? 俺が何?」
私の頬が熱くなる理由なんて、きっとわかっている筈なのに、意地悪そうに聞いてくる魁さんに
「魁さんが、いつもと違うから……緊張してるんです!」
頬が熱くなっている理由を、はっきりと伝えれば
「………………」
無言で、顔を顰める魁さん。
あれ? 黙っちゃった。
「……なぁ、マリア」
「はい」
「こんなんで緊張してたら、この先どうするんだよ?」
「……へ? この先?」