Wonderful DaysⅡ
「……っ……!?」
そのキスの感触で、完全に頭が覚醒した。
「か、魁さん!!」
今、自分が置かれている状況を把握して飛び起きる。
あわわわ!
私……昨日、魁さんのベッドで一緒に寝ちゃったんだ!!
慌てて、辺りをキョロキョロと見回して。
この部屋に兄さん達の姿がない事を確認して、ホッと息を吐く。
元々、すこぶる寝起きの悪い私。
いくらなんでも、こんな時間に魁さんの部屋に居たらマーク兄さん達に絶対バレる。
そんな場面、想像しただけでも怖い……
寝起きなのにバックン、バックンと煩い心臓は体に悪い。
胸を押さえて深呼吸をしていれば、クッと夢の中で聞いたような笑い声が聞こえてきて。
ちらりと視線を隣に向ければ、上半身だけを起こした魁さんがこっちを見ていて
「可愛い」
ぽつりと呟くと、愛おしそうにその瞳を細めた。