Wonderful DaysⅡ
───か、可愛い!?
まさか、魁さんの口からそんな言葉が聞けるなんて。
初めの頃は、近寄り難い空気を纏っていた魁さんだったけど、今は綿菓子のようにふわふわとどこまでも甘い。
その甘い笑顔に見惚れて、更に早くなった鼓動は高鳴るばかりだった。
───落ち着け、私の心臓!!
そう自分に言い聞かせて、真っ赤になっているであろう顔を両手で覆えば……案の定、熱を帯びている頬は熱かった。
そんな私を、面白そうに見ている魁さん。
その様子から、体調は良さそうだけど……
「そうだ! 魁さん、熱は!?」
眠る前まで熱があった事を思い出してハッとする。
「あぁ……もう、大丈夫。ほら」
「わっ!」
そう言って私を体ごと引き寄せると、右手を取って自分の額へと導いた。