Wonderful DaysⅡ


それにしても、予想外だった。

まさか、あの人が自ら出向くなんて。


「そうきたかぁ……」


余程、俺からの言伝が効いたのか。

これは、本気で怒らせちゃったかな?

さて、これからどうしようか……と、考えていれば


「───何を知っている? 慧」


大量のクッションに背を凭れている魁君が、高熱を出しているとは思えないほどの眼力で睨み付けてくる。


「あれま。魁君、起きてて大丈夫なの?」


「余計な事はいいから、さっさと吐け」


体の心配をしてるのに、余計な事と一蹴される俺。

吐きたくないけど……


「実はさぁ、魁君が此処でマリアちゃんとラブラブしてた時にアル君が来ててね? 
アル君にマークさんへの言伝頼んだら、さっさと迎えに来ちゃったみたい」


直視するのが怖くて、若干視線を逸らそうとした時に見えてしまった魁君の顔は怖かった。


「慧。てめぇ、何を言った?」


「え? ちょっと一言、言っただけなんだよ? “マークさんとの賭けは、魁君の勝ちだよ”って……」


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