Wonderful DaysⅡ
それでも……
「マーク兄さんは慎重派だから、あまり賭け事をしないイメージだったけど……」
私が思っていたマーク兄さんとは違う事を伝えれば
「そうか? マークさんとは、結構賭けてるぞ」
「えぇ!?」
魁さんの口からは、更に驚きの事実が伝えられた。
「それに賭けを持ちかけるのは、いつもマークさんだしな」
「………………」
マーク兄さん、なにやってんの。
「でも……何で、そんなに賭けばかりするんですか?」
頭に浮かんだ疑問をそのままぶつければ
「………………」
なぜか無言で見下ろしてくる魁さん。
「魁さん?」
どうしたのかと声をかければ
「お互いに譲れないモノがあるから。結局、賭けになっちまうんだよなぁ……」
苦笑いを浮かべながら、ぽつりと呟いた。