Wonderful DaysⅡ

once again







視界に広がるのは、5年前と全く変わらない壮麗な佇まいを持つ白亜の館。


「覚えているか?」


魁さんの問いかけに、あの日の記憶が鮮明に蘇ってきて視界が滲む。


「……もちろん…覚えています……」


感情が込み上げて、口からやっと出た言葉は震えていた。


「そうか……」


魁さんを見上げれば、ホッとしたように優しく微笑む。


「懐かしいですね」


昨日の事のように覚えている、あの特別な時間。


「……あぁ。此処は、少しも変わってないな」


魁さんも、あの日のことを思い出しているのか、懐かしそうに目を細めて建物を見上げた。

未だにクリスマス仕様のその場所は、5年前のクリスマスイブに私と魁さんが出会ったパーティー会場だった。


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