Wonderful DaysⅡ


「……っ……!!」


うわっ!

あまりに近いその距離に、思わず仰け反った。


「あ…やっと、こっち向いてくれた」


向かいのソファーに座っていたはずの男の人は、いつの間にか隣に座り爽やかな笑顔を浮かべていた。

……何、この人?


「………………」


「……おーい……」


無言で見ていれば、目の前で手をひらひらさせている男の人は


「何か、喋ってよ~!」


困ったように、眉を寄せる。


「……何か?」


鸚鵡返しのように口を開けば


「ぶっ! 何、この子……」


向かいのソファーからは、また別の声が聞こえた。


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