Wonderful DaysⅡ
ヤバイ。ヤバイぞ。
次に何を言われるのかと、ヒヤヒヤしていたけど……
───あれ? おかしいな……
いつもなら「慧。お前、俺との約束を守らなかったな?」とか言ってくるのに。
いつもと違う反応に戸惑う俺に
『まぁ、いい。今、お前の弟と代われるか?』
「魁君に?」
『あぁ』
魁君と電話を代わるように言ってくるアル君。
ちらりと魁君を見れば、魁君も俺に鋭い視線を向けていた。
「ちょっと、待ってね」
言いながら魁君に近づいてスマホを差し出す。
「アル君が、魁君に代わってくれって」
「…………」
無言でスマホを受け取った魁君は
「Hello.」
アル君と会話を始めたけれど……
なんだか段々、表情が険しくなってくる。