Wonderful DaysⅡ
「さて、俺達も行くとするか……」
パソコンをシャットダウンさせて、机の上に置いてあった分厚いファイルを持ちながら、ゆっくりと立ち上がった兄さん。
確か、今日は出掛ける予定はなかったはず。
兄さんの口から出てきた“俺達”という言葉で、出掛けるメンバーの中には俺も入っているのだと気づいたが……
「行くって、何処に?」
行き先の見当もつかず、思わず首を傾げて聞けば
「何処って……クリブデンに決まっているだろ」
至極当然のように帰ってくる答え。