Wonderful DaysⅡ
「…………あ」
魁さんに、こんな顔させるつもりじゃなかったのに……
複雑な表情のままで、返事をしていた私。
これじゃあ、駄々をこねているのと変わらないじゃないか。
「ご、ごめんなさい……」
「お前が、謝る必要ないだろ?」
居た堪れなくて俯いてしまった私を慰めるように伸びてきた手は、びっくりするほど冷たくて。
「……っ……!」
あまりの冷たさに、思わずビクリと肩が揺れてしまった。
「あ、悪い……」
頬に触れていた指先は、申し訳なさそうに離れていく。
───魁さんの手、何でこんなに冷たいの!?