Wonderful DaysⅡ



咄嗟に掴んでいた魁さんの手を離して、今更ながらに自分のお腹を両手で押さえれば


「どうした?」


私の動きを不思議そうに見て、首を傾げる魁さん。


「え゛……」


どうした?って聞かれても……

素直に「ぽっこりお腹を隠しているつもりです」なんて、言える訳がない。


「……あ、う、えっと……何でも、ないです……」


「……………………」


私の、どもりまくりの返答に、無言で訝しげな視線を向けてくる魁さんだったけれど


「もしかして……ケーキを食い過ぎて、腹痛くなったのか……?」


少し考え込んだ後に、両手で押さえた私のお腹を見て、見当違いな事を言い出したから


「ち、違います!!」


それだけは、強く否定しておいた。



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