Wonderful DaysⅡ
「………………え?」
一瞬、何を言われているのか分からなくて、パチパチと瞬きを繰り返す。
───今、魁さん「結婚してくれ」って言ったの……?
あれ? 何で?
だって、もう……私達、婚約してるんだよね!?
真意を確かめるように視線を合わせてみたけれど、目の前の魁さんは、からかっているようには見えなくて。
突然の二度目のプロポーズに、頭の中はパニックになっていた。
「マリア……?」
気が動転して、返事をする事すら忘れていた私。
伺うように名前を呼んだ魁さんの瞳は、不安げに揺れていて
「は、はい! もちろんです!!」
それに気づいて、慌てて返事をする。
今までの甘いムードが吹っ飛んでしまうような返事をしてしまったけれど。
それを気にする事無く、私の左手を優しく握った魁さんは、小箱から取り出したそれを薬指に嵌めていく。