Wonderful DaysⅡ
◇
「「えぇぇぇ──────っ!?」」
翌朝。かなり遅くなった朝食の席で、私とアル兄さんの声が屋敷中に響き渡った。
「アルもマリアも、うるさい」
顔を顰めて、スープを飲む手を止めたマーク兄さん。
「え? え? だって……何で、急に!?」
困惑の色を隠せない私だけど
「急じゃない。スケジュールを空ける為に、休日返上で仕事をしていたんだ。既に、修にも伝えてある」
「その為の、休日返上だったのか……」
ぽつりと呟いて、マーク兄さんの言葉に納得したらしいアル兄さん。
「日本では、 New Yearを家族と過ごすものなんだろう? 修も、家族だからな。今年は、俺達も日本流の New Yearを体験しようと思っていたから、年明けまでは日本でのんびり過ごす」
「そ、そうなんだ……」
そう言葉を返しながらも、声は明らかに震えていた。
───マーク兄さんが、日本に来る!?
恐ろしい年末年始の予定に、卒倒しそうなった。