Wonderful DaysⅡ
「でも、何で急に? 毎年、一緒に過ごしていたのに今年だけ休養だなんて、何も言ってなかったよね?」
それも、お婆様がお屋敷を当分留守にするだなんて初めての事で。
なのに、兄さん達は……
「たまには、いいんじゃない? お婆様だって、久しぶりに妹に会いたいんでしょ」
軽く答えるアル兄さんと
「今年は、色々と回ってみるのもいいかもな」
全く気にもしていないマーク兄さん。
そんな二人の態度は、どこか不自然で。
あれだけ、家族で過ごすクリスマスを大切にしていたお婆様なのに?
そう思いながらも、あの視線を向けられる恐れが無い事にホッとする自分がいた。