Wonderful DaysⅡ
「本当に、大丈……」
“大丈夫です”
そう言おうとした時
「───叩かれたのか?」
ボディーガードを連れて行くアーロンさん達を見ていたマーク兄さんとアル兄さんが、私達の会話が聞こえたのか、こっちに向かって歩いて来るのが視界に映った。
「はい」
それに答えたのは魁さんで。
聞いたマーク兄さん達の眉間には、これまた深い皺が刻まれる。
「だ…大丈夫だよ、このくらい……」
なんだか大事になりそうな雰囲気に、慌てて笑顔で答えれば
「大丈夫じゃないだろ」
やっぱり、それを否定するのは魁さんだった。
───ダメだよ、魁さんっ!!
そんな事、言っちゃったら……
「ランスロット。ミルバンクメディカルセンターに、今から行くと連絡しておけ」
「はい」
こうなっちゃうんだから!
「ちょ、ちょっと待って!! 私、本当に大丈夫だから!
このくらいで、病院なんて行かないでしょ!?」
スマホを取り出したランスロットさんに、慌てて声を掛けた。