Wonderful DaysⅡ
指輪が二人に見えるように私の手を取って、マーク兄さんに微笑んでいる魁さんと、それを見て目元がピクピクしているマーク兄さん。
アル兄さんに関して言えば、マーク兄さんの後ろから、嘘だろ? って顔をして魁さんと指輪を交互に見ていた。
───ど、どどどどどどうしようっ!!!
マーク兄さんが、怒ってる!
今にも、魁さんを射殺しちゃいそうなオーラを放っているマーク兄さんをなんとかしなきゃいけないのはわかっているけど……
この空気、どうしたらいいの!?
「あの…マーク兄さん? これは、えーっと……」
取り敢えず、マーク兄さんを落ち着かせようと声を掛けてみたけれど、その言葉の先が出てこない。
だって、マーク兄さんに何て説明すればいいの?
「…………」
───ダメだ……
完全にフリーズしている私の頭では、何も浮かんでこない。