Wonderful DaysⅡ
───えっ!?
ノックしようとした手は、その場で固まったまま……
「おっと……」
「ご、ごめんなさいっ!」
部屋から出てきた人物に気づいて、思わず謝った。
「いや、こちらこそ悪かったね」
魁さんの部屋から出てきたのは、今まで診察をしていたお医者様で。
ちょっと、サンタクロースに似ているその先生は
「彼の様子を見に来たのかい?」
部屋にお医者様が居た事を、すっかり忘れていた私ににこりと微笑んだ。
「は、はい……」
固まったままだった手を下ろして、小さく答えれば
「今、ちょうど点滴を終えて眠ったところだよ」
「……そうですか」
残念な答えが返ってきた。