Profession of the first and the last

#6.顔も知らなかったあいつ







テストの時期になるといつも逃避ばっかりで。


パソコンを開いては小説サイトで小説を読んだり、
ツイッターなんかで色んな人と絡んだりしてたんだけどさ。





テスト期間真っ只中のとき、その出会いはあった。


こんな性格を隠すかのように存在するパソコン上の僕は別人で。


多分、それだから話が出来たんだなって今でも思うよ。


バンドが好きな僕だったから、
バンドをやってるっていうその一言で応援したくなった。


夜中までずっと絡んでて、
そのうちメールをするようになって。


顔もどんな人かも全然わかんない、
名前くらいしか知らないやつで、

正直そんな人との会話が繋がるなんて思ってなかったよ。



でも君は、そんなの関係なくなるくらい優しくて、
面白い人だった。



僕にね、
新しい仲間が出来たんだってそう思えたんだよな。




ちょっと変わった、頼りになる存在の仲間。



嬉しくて、嬉しくて。


そうして僕らは互いの夢を応援しあったよね。



その夢は大きすぎるって
周りの奴は口を揃えて言うかもしれないけど、





僕らにとってはマジな夢で、真剣な夢だから。




いつか、どちらの夢も叶うといいなって、
僕はそう思ってるよ。







そんな君は、
いつだって僕の悩みを見抜いていたね。



性格上わかってしまうのか、

僕が負のオーラを出しすぎていたのか・・・。



真剣に話を聞いてくれる君に
どれほど背中を押してもらえただろう。



そんな君に続くように、みんなが僕を励ましてくれた。



だから君はさ、
将来大きな存在として多くの人に慕われると思うよ。



君は何かの発信源になりうる人だね。


きっとそうだ。






・・・だけど、
疲れたら僕にも少しは愚痴をぶつけてくれよ?




僕だって君の力になりたいと、
いつだって強くそう思ってるんだからさ。






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