女達の戯言
一度だけ火を貸してほしいと頼まれた事がある

俺はこんな事もあろうかといつも持ち歩いている、いかにも格好つけたライターを差し出す

「ありがと。重いわね。100円のライターの方が軽くていいわ」

返す時にそう言われた俺は本気でへこみ、帰りにコンビニで100円のライターを大量に買い込んだ

結局、俺なんて全く相手にされてないんだよな

タバコと一緒にこの恋も





止める?

止めない?









止めた
もう、止めた







俺はどちらも止める事にした

最後にと思って喫煙ルームに行くとあの人がいた

たまたま他には誰もいなかった事もあり

最後に俺は話しかけた

「俺、タバコ止めようと思うんですよね」

「……そう」

と気だるそうに細い煙を吐き出しながら彼女は言う

こんなもんだよな

俺がタバコ止めようが止めまいがこの女(ひと)には関係ねぇよな

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