放課後は、図書室で密会
「俺、情緒的な女嫌いだから。
すぐ泣くやつって超うざい。」
「べ、別に普段は泣かないけど……
感動して泣いてるんだから別に泣き虫って訳じゃないのに……」
「そんなに本で泣けるわけ?」
えっ、興味持ってくれた?
「うんっ。そうなの!
これね、主人公の女の子が不治の病で。
もう可哀想で可哀想で……。
でもね!その子はちゃんと前を向いて生きてるの!」
またぶり返しで涙が溢れてくる。
「お前……。」
環方くんは私の興奮ぶりを見て、呆れたように笑った。