放課後は、図書室で密会




入場して、最初に出す足をもう一度確認する。


大きな喚声の中、私と千夏はスタートラインに立った。



ぜっったい転ばない!



「位置について~」



横に並ぶ他のクラスの生徒にもピリッとした空気が流れる。



「よーい……」パンッ



私達はせーので走り出した。



周りからの応援が聞こえる。



絶対転ばない!転ばない!!



あとちょっと!



そして、千夏が次の人にバトンを渡した瞬間、

私はコケた。



「いった……」


「ちょっ、茅大丈夫!?」



千夏と繋がっている足を倒すわけにはいかないと、すごいダサい転びかたをしてしまった……。



「とりあえずコースからどこう?
1-C今1位だよ!」



「ホント!?ハハ……」



私はなんとか立ち上がってコースの内側に入った。




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