河の流れは絶えず~せせらぎ編~
「、、、、、喜んでもらいたくて。」
「んだと?」
今の言葉で完全に頭に来たみたいで、目をぎらつかせて俺を睨みつける。
「、、、、、。」
「何だよ、黙ってないでなんとか言ったらどうだ。あぁ?!」
そう言いながら煮え切らない俺に技を仕掛けてくる。
ざざっ、ざざっと砂利を踏みしめるたびに、俺も体が勝手に反応して、防戦する。
奴の技を押さえてすぐに、
「好きなんだ。」
と顔を伏せたままつぶやいた。
「は?、、、、、何言ってんの、おまえ」
しばらく、顔を上げるのをためらっていた。恥ずかしさと観念とがない交ぜになって苦しい。
けど、、、、、。
「、、、、、夏葉ちゃんが、好きなんだ。」
しばらく、二人の動きが止まった。
林太郎は、俺の目を食い入るように見つめている。
「本気なのか?」
なおも目を見つめ聞いてくる。
「本気だ。、、、、、あの娘がお前の妹と知る前から好きだった。」
その言葉に林太郎は意外、という顔をした。