恋人遊戯
そして、店頭を見て私は頭から血の気が引いていくのが分かる。
目の前に、樋高先輩がいたからだ…。
「学校でしてる眼鏡より今の方が可愛いじゃん! ってかさ、学校って、たしか、バイト、禁止、だったよ、ね~…」
言葉の後半は、まるで私を追い詰めるように一言一言区切って、嫌味のように目を細める。
「……まぁ、明日の放課後、図書室で待ってるから。話し合いしよっか? …逃げたらどうなるか分かってるよね?」
ニッコリと笑う先輩の顔とは反面、私は何もかもがフリーズして顔を引きつらせる事しか出来なかった。
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今日と言う日がきた事に怒りをぶつけたかった。
怒りの対象はもちろん自分だ。