恋人遊戯
…え。………ぇ、え?
今、先輩は何て言ったの?
子供…? 何で…。た、確かに昨夕は先輩といた。…恥ずかしいけどネました…。
避妊…と、言われてしまったら…よく分からないと、言うか…余り覚えていない。
カァ…って、顔が熱くなって、私はどうすればいいのか分からなくて、ただオロオロとするばかり。
けど、それも束の間で…掴まれたままの腕が、ギリッと痛みが増したかと思うと、兄さんが私の方を睨んだかと思ったら、左頬が火がついたように熱くなった。
「…そこまで愚かだったとはな…」
「兄さん…」
「まぁ、出来ていれば堕すだけだ。お前は、さっさと出て行け!!」
兄さんの怒鳴り声は、今まで聞いた事がなくて、私はただただ恐怖でその場で小さく振るえるだけ。
だって、初めて見たんだもの…。
兄さんの悲しそうで苦しそうな目を。
何でそんな目をするの? …やっぱり、私が劣った行動をした事が許せなかったの? どうしたら、許してくれるの…。
やっぱり……墜らすしかない…の?