恋人遊戯
泣きながら違う事を思い出した。
兄さんたちと血が繋がってないのなら、私の本当のお父さんは…誰?
そう思うと、不安になってしまい、体中震えが止まらなくなる。
私の体の中に知らない血が混ざっている…そう、思うと自分自身が今まで以上に汚く思ってしまった。
何で母さんは、私を産んだんだろう…何で私を墜ろさなかったんだろう…。
何で? の疑問ばかりが頭の中を渦巻く。
「…お母さん…」
小さく呟いても誰も助けに来てくれる事なんてない。
お母さんとの楽しい思い出なんて、ほとんどない…。
けど、一度だけ…たった一度だけ、お母さんから四つ葉のクローバーを貰った。
あのクローバーはどこにいったのかな? そもそも、何でお母さんは私にクローバーなんてくれたんだろう…。
「里莉!!」