恋人遊戯
とっさに口にした言葉は、ここに残る事を決定してしまった。
けど、この広い家に一人で、二人の帰りを待つなんて寂しすぎて心細い。
それだったら、自分のアパートで二人の帰りを待っていた方がいい。
「分かった。あと、学校の事で何かあれば連絡をしろ。月一の電話報告をする事。その条件を守れるなら、樋高と一緒に住めばいい」
「…へ?」
「…え?」
それまで、何も喋らなかった先輩も私と一緒に驚いて、兄さんを見つめた。
一緒に住むなんて…、兄さんが許可するなんて思っても見なかった。
「に、兄さん…?」
「いいのかよ…?」