恋人遊戯
眉を少し潜めて、私を軽く睨む。
う…、その目、苦手…。
「さ~と~り~ちゃ~ん~? 言わないと、悪戯するよ~?」
座っていた先輩が立ち上がって、3歩で私の目の前に立ちはだかる。
思わず、後ろに下がりたかったけど…先輩に、腰辺りに手を回されて離れる事が出来ない。
や、この状況は…。
口の端を上に上げて、顔を近付けて来る先輩に私は抵抗らしい抵抗も出来ないまま、キスをされた。
優しく何度も…。
そのキスは、体中のモノが溶けてしまいそうになる。
「んで? 何が言いたいのかな、里莉ちゃんは?」
「………ごめんなさい…」
完全に、完敗。…まぁ、競ってた訳じゃないんだけど…。
何しても先輩にはかなわない。