恋人遊戯
「………クマ?」
「う、うん…。イヤだったらいいよ。今度、別のモノ送るよ」
そうだよね~。男の子だったらヌイグルミより、もっとカッコイいモノの方がいいかも…。
「いいよ! お姉ちゃんが作ってくれたんでしょ? 僕、これでいい!!」
ギュッとヌイグルミを抱き締めて笑う香輝に釣られるように、私も笑顔になる。
ちょうど香輝が抱っこしやすい大きさに…って思ったんだけど、大きすぎたかな? でも、香輝が喜んでるから結果オーライ…だよね?
「……喜んでくれてありがとう。嬉しい」
「里莉。少し、香輝といてくれ。タバコを吸いに行く、一時間たったら戻る」
「俺も、ちょっと飛行機見て来るわ」
そう言って、兄さんと先輩が私と香輝を残して、立ち去った。