恋人遊戯
そして、どちらかともなく、手を絡ませて歩き出した。
その時、ゴォォ!! と、爆音を響かせながら飛行機が飛んで行く。
正直言って、どの飛行機に兄さんたちが乗っているのか分からない。だから、私はもしかしてこの飛行機に兄さんたちが乗っているんじゃないかな? と、思っている。
「……あれに乗ってるのかな?」
「かもな」
…いってらっしゃい。無事に、帰ってきてね…。
空に飛んで行く、白く大きな機体は徐々に小さくなり、あっと言う間に米粒になって空に吸い込まれて行った。
「………帰ろう?」
「はい。帰りましょう」
ユックリ歩き出す私たちは、新たな道を歩き出すんだ…。
…新たな決意をともに、私と先輩は空港を後にした。