恋人遊戯
茜先輩と香川先生以外は、もう苦笑うしかない訳で…。
「…ひっどー!! 私の小鳩のような心臓をズッタズタにした~!!」
キィ! と言う茜先輩に香川先生はいつもの事なのか、ハイハイって簡単に聞き流してる感じ…。
「………あ、そだ。里莉ちゃんは、その後どう?」
「…お、おかげさまで…大丈夫です」
心配そうに私の方を見る茜先輩は、3週間前にピンチの所を助けてもらった。
ピンチは当然、樋高先輩のファンの子たちからの嫌がらせ。
誰も使ってない教室に連れ込まれ、嫌味言われたり、頬を叩かれたりしている所を茜先輩が助けてくれたの。
あれから、茜先輩に色々と遊びに行くようになって、周りから嫌がらせがなくなった。
…逆に、孤立してた私はいつの間にかクラスの中心となってしまった。
この間は、テストの出るヤマを頼られ…クラスメイトの女の子に一緒に帰ろうと誘われた。
その子は、前々から私を誘いたいと言ってくれたけど…。私はそれをどう受け取ったらいいのか分からず、タダ戸惑うばかりだった。