恋人遊戯
もちろん、学校へ着いたら着いたらで、注目の的になっていた。
まあ、こうなる事は覚悟していた事だけど…かなり視線がいたい。
私が初めて学校を早退したから、色んな噂が飛び交うだろうな…。
気にしないけど…痛い視線は、ちょっと耐えられないかな。
…ちょっと……所ではない、かな…?
こう注目される事って、苦手。いい事でも、悪い事でも…。
何て噂されているかは分からないけど、予想は付くな…どうせ、馬鹿な事だろう。
「里莉~」
最近では、ようやく下駄箱に悪戯される事がなくなってホッとした。
最初は、靴を隠されたり汚されたり…。
「オイ、里莉」
あ~…ヤダヤダ、先輩の幻聴まで聞こえてきたわ。
時々あるのよね…現実逃亡したい時に限って、聞こえてきちゃうのよ。
ここは気付かなかった事にして…。
って言うか、アリえないから。先輩が私を朝から呼び止めるなんてさ…。