恋人遊戯



電車の揺れが、いいリズムに変わって集中しやすくなる。


まぁ、あまり集中しちゃうと周りが見えなくなって乗り過ごす事になるから、携帯でタイマーをかける…これが唯一の方法。


手早くタイマーをかけて、目的の駅より一つ前の駅でタイマーが作動するようにする。

この電車では色々な予習復習をして来た。


いつ、落第するのかと思ったら身が凍り付く思いだもの。

私には両親がいない。頼る人もいない。



お金をあまり漏出させないように…って考えたら、たいてい学力を上げる方が手っ取り早くて…。おまけに学力を伸ばしても、モノが増えると言う訳ではないし、あって困るような事はない。むしろ大歓迎だわ。


そんな事を思って勉強をしていると、マナーモードにしたままの携帯がポケットの中で震え出して、目的の駅の一つ手前だと言う事。


持っていた教科書をカバンに入れて、携帯をいじる。

登録された人間は少ない…。

携帯持ってるのに登録人数が5人満たないって携帯の意味を成してないわ。



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