風花
俺は人と関わりたくないと思っている。けど、それは、“今”そう思っているに過ぎない。もしかしたら、いや、おそらく、未来にはそう思わなくなる日がくるのだろう。
もし今キレていたら、そういう転機が訪れた時、そうれをすることが出来なくなり、俺は孤独に苛まれることになったのだろう。
そして、その時になって後悔しても、もう、遅いのだ。
舞歌は、それがわかっていたのだろう。
だから、俺のことを庇い、俺の未来を守ってくれたんだ。
――やはり不思議だった。
自分の未来を守るのなら話しはわかるが、他人の未来を守る人の心理が、俺にはイマイチ理解出来なかった。
何か裏があるのか、今の俺はどうしてもそう考えてしまう。
けど…悪い気はしなかった。