涙で育った赤い花
――隆斗………?
そのタオルの下で…なにを思ってるの?



人の気持ちが分かったら、どんなに楽だろう……


隆斗の今の気持ち…知りたいよ……




――とうとう私が降りるバス停に着いてしまった。



もっと隆斗の近くにいたいという気持ちと、
恥ずかしくて早く降りてここから逃げ出したいという気持ち―――


複雑な思いだった。


「波琉ちゃんバイバーイ!」


「バイバイ!波琉☆」


みんなが私に手を振って別れを告げる。
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