涙で育った赤い花
その後も由嬉と話していると、


ついにあいつがやって来たんだ――…



――ドクン。


心臓が大きく脈打つ。



急に焦りだす私。



……落ち着け。落ち着くんだ私ー!



ところが、私の気持ちを知るはずもない隆斗は、まったく何事もなかったかのように平然としている。



1人焦っていた自分が恥ずかしく感じる。
< 70 / 127 >

この作品をシェア

pagetop