涙で育った赤い花
「そだね〜。…書けててもなかなか渡せないでいるとか?」



「……でもあいつのことだからきっとあたしの靴箱に入れると思う。」



隆斗の性格からして考えてみると、そんなベタなこともやりかねない。



「まぁそのうち来るっしょ!心配すんな!」



「ありがとう。彩美、萌。」



「それじゃ、気を取り直して走りにいくぞー!」


「おぉー……。」



そんなやる気になんてなれない。
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