涙で育った赤い花
「波〜琉!なにボーっとしてんの?…ってか、なに持ってんの?」



彩美が私の持っていた手紙を奪って、その内容を読んでいく。



みるみる顔つきが変わっていった。



「…なに……これ。」



それを萌に渡して読ませた。



「………許せない。なんでこんなヒドいこと書けるわけ!?」



「波琉……大丈夫――?」



その声で、ふと我に返る。
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