涙で育った赤い花
「あっ、ありがとね、わざわざ。」



「いいえ!じゃあな!」


「バイバイ…。」



開こうか……でも怖い。           ううん。私には友達がいる。大丈夫。


――カサッ…



あの時のように、下手くそな字が並んでいる。



その字を見たら急に胸が苦しくなって、手が震えだす。



――心を落ち着けて読み始める。
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