嘘と元カレとネックレス

翌日――。




「よ!詩織、ちゃんと仕事やってるか?」




パソコンとにらめっこしてると、グイッと頭を押された。




「安西…先輩……」




振り返ると二ヒっと先輩は笑った。


「いつもなら、やってますよ!」って言い返すんだけど、情緒不安定な私は、こんなことでもすごく安心感を覚えてしまう。




いつの間にか流れていた涙。




「おっ、おい!泣くなよ。俺がいじめたみたいじゃんかっ!」


「私、いつも先輩にいじめられてます……」



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