嘘と元カレとネックレス
私は先輩に連れられて、休憩室へ。
「どした?」
優しくかける言葉にまた、涙腺が崩壊しそうになるも、グッと堪えた。
「いや、あの〜、その〜」
「先輩は……仕事でヤんなきゃいけない時、やりますか?」
「ん?いや、仕事ならやるけど……?」
「そうじゃなくて、男と女のヤるです」
「まぁ、ヤる……かな」
「それがどんな嫌な女でもですか?」
「あぁ。仕事に感情を持ち出しちゃいけないよ」
その言葉にハッとした。
そして、先輩が私を引き寄せる。
「詩織。お前が何に悩んでるのか、なんとなく察しはついた」
「周りからはよく出来るやつだとか言われてるけど、まだまだお前は新人だ」
「本当に嫌だったら、ちゃんと言えよ。社長だって、そんぐらい分かってくれる」