嘘と元カレとネックレス




直接、胸に響く言葉。


じわじわと目に涙が溜まる。




私のことを親身に思ってくれる先輩がいて、なんて私は光栄なんだろう。


私は恵まれてる。


こんなにも素晴らしい先輩に出会えて……




……って、ん?




「あの先輩?」


「なに?」


「さっきの何ですか?」


「相談料の徴収」


「お金なら後で渡します」


「いや、俺カラダで貰う主義」




前言撤回だぁ!




グーパンチを繰り出すもさすがに……と思って、ギリギリで止めた。




「今度やったら、セクハラで訴えますからね?」




私は先に休憩室を後にした。




手の甲で唇をこする。


やばい。


今になって、頬が火照ってきた。



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