嘘と元カレとネックレス




夕食後、片付けをする。



全部片付け終わると、ソファでテレビを見ている斗真の側に寄っていった。




リモコンでブチッといきなり、テレビを消す。




けれど、斗真はビックリしただけで、怒る様子はなかった。



斗真と同じソファに腰掛ける。




「斗真」


「なに?」


「あのね、掃除してたらコレ出てきたんだけど……」




今日拾ったあのネックレスを斗真に見せる。


斗真が一瞬、目を見開いたのを私は見逃さなかった。




「あぁ。それな。確か、元カノが忘れていったんだよ。
お父さんから貰った大事なものだって言ってたから、捨てるにも捨てられなくて……」




ビンゴ!


このネックレスの依頼主は、斗真の元カノ。



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